群馬県の平野部でも
木々が色付き始めた11月下旬。
兼ねてから出掛けてみたかった
群馬のお山の紅葉スポットが、
見頃を迎えたとのことで
車を走らせ行ってきた٩( ‘ω’ )و
出掛けたのは黄檗宗 黒瀧山不動寺。
読みは「くろたきさんふどうじ」だそう。
秘境グンマーの秘境も秘境、
南牧村の山間に建つお寺さんです。
下調べなく勢いで出掛けてみれば
道は狭いわ急だわで(;´・ω・)
心臓バクバクさせながら車を走らせ。
標高が高まるにつれ
木々は赤黄に美しく染まり。
境内の開山堂までの道中は
射し込む光と高くそびえる木々の陰影。
静寂と深紅葉のコントラストに
思わず涙が溢れたんだ(๑°⌓°๑)
この記事の目次
黒瀧山不動寺の概要
上州の奥ノ院とも称され、
江戸時代徳川五代綱吉公が帰依した
1675年潮音禅師によって中興開山され、
厄除け不動の霊場として
千余年の歴史を重ねる古寺。
黒滝山の南東腹にあり
黒滝不動の名で呼び親しまれます。
奈良時代に行基が一宇を設け
自刻の不動明王像を安置したのが草創。
古くは荒船・妙義山系山岳信仰の
拠点寺として栄えました。
衰退後、江戸時代に潮音が再興し、
黄檗宗黒滝派の本山として
末寺200余を擁して隆盛。
明治以降は荒廃したものの、
境内には山門・不動堂・開山堂・
鐘楼・天女窟・黒滝泉などがあり、
霊山の趣きを今なお残しています。
お寺の場所
黒瀧山不動寺の場所は
群馬県甘楽郡の南牧村大塩沢。
ざっくり言うと南牧村ね。
高齢化率日本一の自治体にして
秘境グンマーの最高峰。
上州南牧谷の奥深い黒瀧山の
南東腹の岩壁にございます。
アクセス方法
お車でお越しの場合は、
上信越道 下仁田I.Cで降りて
国道254号線を経由。
県道 下仁田ー上野村線の途中から
5kmほど西へ入ったところです。
お寺さんが近くにつれ
車のすれ違いが困難な狭い道幅となり。
対向車が来ないことを祈りながら
強気で進むしかありません。
加えてラスト2kmは険しい山道ね。
エンジンが唸ること唸ること。
公共機関をご利用の場合は、
上信電鉄 下仁田駅が最寄りです。
駅のバス停から南牧村の運行する
村営バス(南牧バス)に乗車して
小沢橋バス停で降車下さい。
バス停から5km近く
山道を歩かねばならんようなので、
可能であればお車での
アクセスをお勧めしときますね。
駐車場
狭く険しい山道を上っていくと
駐車場が見えてきます。
お寺さんから一番近い第一駐車場。
近いとは言え、ちょいと離れています。
10台程度、駐車可能かな。
見え過ぎちゃって困るトイレ完備。笑
第一駐車場から数百メートル手前に
第二駐車場もありました。
こっちも10台程度かな?
第二から第一駐車場までは
坂の勾配がきつくなりますので、
心配な方はここに停めて
歩いて行くのも手かもしれません。
(結構距離はありますが・・・)
黒瀧山不動寺 登拝口
今回は第一駐車場に車を停めて
お寺さんの境内を目指します。
第一駐車場から境内までは
約600mの登り坂。
九十九折の坂道を
そろりそろりと上ります。
うん、しんどい(*´Д`)
程なく上ると少しずつ
お寺さんの一端が見えてきます。
この佇まいを見ると
少し頑張れる気がします。笑
小鳥がさえずっていたか
わからない程しんどかったんだ。
登拝口の終盤に差し掛かると
視界は徐々に切り開かれ。
それらしきものの存在を確認。
鐘楼
登拝口を登りきるとまず最初に
鐘楼がその姿を現します。
大杉に寄り添われる孤高の鐘楼。
梵鐘は恒久平和を願い
戦艦「陸奥」の遺材を合鋳。
南牧の山間に
美しい鐘の音を響かせます。
それを見守るように帝釈天と四天王。
のっけから慈悲深い・・・。
寺務所
鐘楼から振り返れば寺務所があり。
言うなればここが不動寺の入口。
まだスタートラインに立ったばかりだ。
(この時点で本記事が長くなる予感しかない)
寺務所 窓口でご挨拶をして
いざ境内へ・・・。
黒瀧山の大スギ
境内に入りまず目に入るのが
黒瀧山の大スギ。
群馬県指定天然記念物で
推定樹齢は300年以上!
樹高41m、目通り幹囲7.2mと
とにかく存在感のある杉です。
山門
大スギのその先には山門が鎮座。
寛政10年(1798年)に再建、
魚梛(かいぱん)なる魚の木像が飾られます。
岩壁と木々の囲まれて
ひっそりと参拝客を招きます。
裏手からはこんな感じ。
奥に見えるのが寺務所です。
手水舎
山門を潜りて歩を進めると
左手に手水舎。
ここで身を浄め更に歩を進めます。
不動堂
手水舎で身を浄めて歩を進めると
見えてくるのが不動堂。
紅葉の黒瀧山不動寺と言えば
自分においてはこの構図。
これ、これが撮りたかったんだ(*’ω’*)
燃える南牧の紅葉と
不動堂の静寂なる佇まい。
この美景は是非、肉眼で拝んで欲しい。
行基菩薩の御作と伝える
不動明王尊を祀ります。
12年に一度、酉年の御開帳。
不動堂の周りの景色も美しい。
界隈の山間とのコントラストも
また魅力のひとつです。
大雄宝殿(本堂)
不動堂から橋を渡りて
更に奥へ進みます。
すると見えてくるのが大雄宝殿。
黒瀧不動寺の本堂です。
本尊は分珠菩薩と普賢菩薩を
脇侍とする釈迦如来。
京の仏師康伝の製作だそう。
木々から射し込む温もりが
本堂を柔らかく包み。
不動堂同様に
まこと見事に絵になります。
黒滝山不動寺黄檗宗は
臨済宗・曹洞宗に並ぶ禅宗の一つ。
明朝の様式を多く残します。
そう言えば少林山達磨寺も
黄檗宗だったような覚えが・・・。
黒滝泉(龍神の滝)
不動堂と大雄宝殿の裏手にも
見どころがございます。
橋の奥に目を向けると黒滝泉。
龍神の滝が流れます。
落差は20メートル。
時季により水量の違いはあるようですが
枯れることはないとのこと。
時々、虹が掛かるんですってばさ。
滝に打たれるよう不動明王像。
修行者はこの場所で
滝に打たれて雑念を払うんだそう。
いつもの水量は定かではありませんが
比較的少なめな印象を受けました。
ザーじゃなくてサー・・・って感じ。
穏やかに境内を湿らせていました(‘ω’)
天女窟
不動明王像の後ろには天女窟。
弘法大師像や黒瀧泉弁財天が鎮座。
それにしてもこの岩壁、
すげぇ・・・天然のものなのかな。
真ん中に祀られる剣(つるぎ)は
何に使われるものなんだろうか。
写真の小さい銅像が
黒瀧泉弁財天ね。
貞享5年にこれを祀りて
天女窟と名付けたそう。
ちなみに龍神の滝へは
本堂の裏手を通って向かいます。
本堂の屋根が近い(;´・ω・)
不動堂と大雄宝殿を
別アングルから見ることが出来ます。
これも魅力のひとつですね。
忘れずに裏手へもお立ち寄りを。
開山堂
大雄宝殿から歩を進めると
開山堂へと続く階段が現れます。
駐車場からここまで、
結構歩いてきていますが
もうひと踏ん張り!
開山堂はすぐそこです。
階段を上り終えると門に誘われ。
その門を潜って正面には
石碑が立ち並びます。
その姿はとても幻想的で。
某RPGゲームにでも
出てくるんじゃないかと思う程。
見上げれば開山堂が頂上に鎮座。
最後にもうひと踏ん張り、
階段を上ります。
・・・ (‘Д’)
(美くし過ぎて言葉が出ない)
黒滝山不動寺を開山した
潮音禅師を祀ります。
絶壁に囲まれる静寂。
厳かな雰囲気に飲み込まれます。
もはや霊験しか感じられない。
群馬県は西毛地区の
最強のパワースポットだ(‘Д’)クワッ
開山堂の裏には、
黒瀧山不動寺を本山とする
黄檗宗黒瀧派を全国に拡げられた
中興開山の潮音道海禅師の
霊骨を納めた寿塔があるようです。
・・・気付かなかったんだ。
開山堂から見下ろしてみれば
とてつもなく素晴らしい秋景が広がり。
しばらくここから動けなかったんだ。
ともあれ見どころが有り過ぎて、
お腹いっぱいになったのは
言うまでもありませんね。
これにて来た道を逆戻りの運びです。
御朱印や御守り、おみくじは・・・
なお、御朱印の情報もしっかりと。
黒瀧山不動寺の御朱印は
境内入口の寺務所にて確認しました。
御朱印の他、御守りやおみくじの
販売もありましたよ(‘◇’)ゞ
黒瀧山不動寺のまとめ
秋の紅葉時季に参拝したい!
・・・と言う自分の強い意志のもと
今回に至った訳ですが、
四季折々の素晴らしい景色が
参拝客を迎えてくれる模様です。
梅雨時期は参道の紫陽花が、
夏は新緑・深緑との
コントラストが素晴らしいとか・・・。
そんなこと言われたら春夏秋冬、
出掛けるしかないじゃないか。笑
標高870mの黒滝山に建つ
山岳信仰の霊場。
静寂と紅葉に染まる古寺や、
南牧の空に響く鐘楼。
是非、千余年の歴史を重ねる
秘境 群馬のパワースポットへ٩( ‘ω’ )و
これにてまとめとさせて頂きます。
長々とご精読ありがとうございました。
撮影日|2019年11月24日(日)
黒瀧山不動寺について
黄檗宗 黒瀧山不動寺(くろたきさんふどうじ) | |
住所 | 群馬県甘楽郡南牧村大塩沢1266 |
問い合わせ | 0274-87-3037 |
拝観時間 | 8:00〜16:00 |
定休日 | 拝観無休 |
公式サイト | 黒瀧山不動寺 – 南牧村 |
アクセス | ■お車でお出掛けの場合 上信越道 下仁田I.Cより16km,約30分 ■公共機関をご利用の場合 上信電鉄 下仁田駅より約11km,タクシーで20分 |
地図 |
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